発狂のその後

出ました、届きました、Led Zeppelinの再結成ライブCD&DVD。

 

ブログで前回も書きましたが、これを映画館で観るチャンスを逃して発狂していたわけですが、DVDが出るにあたってその後ふたつの考えに至りました;

 

1. DVDが実際に良かったら、ますます上映を逃したことが悔やまれるので、あんまり良くないといいな
2. せっかく頑張って同時代にやってくれたライブなのにしょぼかったら悲しいから、やっぱりイイといいな

 

この激しょぼい思考が昨日までループしておりました。
で、昨日モノが届いて速攻でCDを読み込み、実家までの電車のなかでiPodで爆音で聴き、その後実家に到着してからDVDの映像つきでまたも爆音で視聴し。

 

結果:良かった。泣いた。映画館で観られなかったこと以上に、生で観られなかったことが悔しすぎる。でも観たら「うれション」ならぬ、「うれ死」していたかもしれない。ほんとに。

いや、よかったです。良いです。
もちろん、ジョン・ボーナムがいないわけなので、完全なツェッペリンではないです。歳もとってるし。でも、いまできるツェッペリンとしての期待は確実に上回ってました。ここまでできたのかと。

でもね・・・余裕でやってるんじゃなくて、すんごい練習してる。かなり準備してる。本気でやってる。というのが伝わってきます。パッケージにあるジミー・ペイジのコメントも、要は「すんごい練習した・・頑張った」という内容でした。わかる。伝わりましたよ先生!

 

 

ということで、誰にも頼まれてませんが具体的な感想です;

 

まず音ですが、ドラムの音が今っぽい。ベタに今のライブ版の音って感じです。ここはちょっと残念でした。なんでなんだろう?ドラムセット自体は、ボンゾとおなじくオレンジのビスタライトなので、おそらくスネアもスプラフォニックなんじゃないかと想像します。楽器自体はたぶん同じものだと。でもオリジナルの音と比べてみると、中域が弱くていわゆるドンシャリな感じ。ほかのパートの音とガチでぶつかりながら混ざっていくんじゃなくて、回り込んで底支えするような感じです。スネアの広域とかシンバルは「ぱしゃーん!」っていう水しぶきみたいな音で、キックのほうは腹にくるような低音+打面のバチッていう音で、濁りがなさすぎるっていうか。あとそもそもミックスでのスネアの音量が小さい気がしました。
おそらくこれはプレイの差ではなくてプロダクション的にこういうことになってるんだと思うので、もうちょっとドラムが前に来て「よくしゃべる」感じにしてくれたらよかったなあと思います。

ちなみに、ドラムのプレイ自体もボンゾとは結構ちがいます。今回のドラマーはボンゾの息子、ジェイソン・ボーナムなんですが、プレイ自体はあんまりお父さん譲りではないんじゃないかと思いました。プレイのニュアンスだけでいえば、おそらくはいつのまにか世界を代表するドラマーになっちゃってる、ザック・スターキー(リンゴ・スターの息子)のほうが、UKロック系の音を知り尽くしてるしいい感じに再現してくれたんじゃないかなと勝手に思いました。

ジェイソンは、見た目こそ父親似なものの、ボンゾのちょっと猫背で下に叩き付けるようなべたっとしたたたき方ではなくて、どっちかというと後ろにのけぞりがちで抜けのいいプレイでした。グルーブ的にもボンゾはオカズは後ろに引っ張リがち、リズム自体は前に突っ込みがちだと思うんですがジェイソンはそのへんは逆で、ボンゾのノリで聴いてると、あれ?そこそんな待つ?っていう堅実なテンポキープをしてるような印象、一方オカズはちょっと尻つぼみ気味に聴こえる感じ。手脚もお父さんほどタフではないらしく、キックの速いところはツインペダルを使ったりしてました。なので、いろんな2世ボーカリストなんかでありがちな「DNAすげえ!!!反則wwww」っていう感じはなく、天然でいろいろ受け継いでいるというよりはツェッペリンおよびボンゾが好き過ぎて自分なりに研究を尽くしてる超オタクファン、っていう感じでした。それがなんか気の毒なような、微笑ましいような。。もちろん基本的な技量は十分プロですけどね。
ただ現役時代のツェッペリンの公式ライブ映画にて、まだ5歳くらいにみえるジェイソンがドラムを叩いてるシーンがあるんですが、体の動かし方がその当時とまったく変わってない!www というのがマニア的な「ホンモノだ!感」にはポイント高かったです。

ジェイソンは、ほんとうに自分のお父さんのドラムを尊敬していて、Zeppelinのことも大好きで、本当に研究熱心みたいです。音源が残っている過去のライブについては構成とかプレイをほぼ丸暗記しているらしい。無数に存在するツェッペリンのライブ用アレンジを「こういうのとかああいうのとかがありましたよ」とジジイたちに思い出させ練習を進めていたのはジェイソンだったそうです。
で、そういう音楽だけじゃない、彼の人生の意味全部を賭けたような熱意は、やっぱりほかのメンバーのやる気をさらに押し上げたんだろうなーと想像します。泣ける。ライブ後本人も号泣だったそうです。人生の最大の夢がかなった!って思ったそうです。切ねええーー
ここまで間違って読んでしまったツェッペリンに興味ない方ごめんなさい、まだ1/4です。

 

次は・・ボーカル。ロバート・プラントいきます。

いやいや、よく頑張ってくれましたほんとに。えらい!

バンドでロックやるとなると、どの楽器もそれなりに体力を使います。でもやっぱり一番大変なのはボーカルですよ。ドラムとかも大変だったりしますけど、今回ドラマーはちょっと若いわけだし・・ボーカルは唯一、音を出すのに筋肉だけじゃなく内臓も使いますからね。加齢の影響をいちばん受けるはずです。
しかももともとのボーカルスタイルが、超大音量かつ超高音なわけで、引退してた訳ではないとはいえ、ツェッペリン時代でさえ後期はすこしパワーが抑えられてたくらいなので、今回ライブをやるというニュースを聴いてみんなが思ったのは「いやボーカルはキツいだろ・・・」っていうことだったんですね。

しかし今回、かなり声出てましたよ。エンジンかかるのは遅かったけど、まあそれはそういう性格の人っぽいので・・・w ほとんどの曲は、半音じゃなく1音さげてギターでいうとDチューニングになってはいましたが、それでも普通の人にとっては依然ムリな高音なんですけどもしっかりやってましたね。カシミールとかSince I’ve been loving youなんかはオリジナルの高さでやってました。この人がヤル気だして声も出してくれないとやっぱり成り立たないですからね・・・やる気と声量&高さだけでなく、声色自体もPage&Plantの時とかより若返ってた気がしましたよ。世界にひとつの楽器ですからねこの人自体が。

 
えー次。ジミー・ペイジ御大で。

使ってるアンプ、ギターなど、けっこう当時のままっぽい。にしても、音がほんとに、まんま!!いや、よりその独特な音感に磨きがかかっているような・・チューニングが下がってるのでそれですこし曇ったような音に聴こえる部分はあったけど、それも残念点ではなくてバージョン違いの楽しみっていうふうに受け止められました。なんなんだろう、あの音は??「あの58/59年レスポールだから」とかではないと思います。ジミー・ペイジが弾くギターは、そういう音になるんだなと。

ロックギター界には、「アコースティックギター」「エレキギター」の他に「ジミー・ペイジのギター」があるんじゃないかというくらい、どーーうにも独特な音がするんですねええええ。無形文化財すぎる。人間国宝すぎる。
プレイ自体は、ロバート師匠に負けないくらい「練習したよね!調整してきたね!」という頑張りっぷりですが、それ以上に、多少プレイがヘタってきたからってまっっったく影響を受けない、もとのフレーズのかっこよさ。もとの構造そのものが完璧なんですよね。この人の独特の音作りっていうのは、ギターのセッティングやプレイだけじゃなくて、このなんとも不可思議なフレージングもすごーーーく大きいです。ツェッペリンのギターパートを完コピすると、自分のギターの音がいつもとはぜんぜん違って聴こえるんですよ。あれ?こんなにうまかったっけ俺?こんなにイイ感じだったっけ?みたいな。っていうかギターってここまでに気持ちいいもんだったっけ???っていう。フレーズそのものに魔法がかかってる感じ。
まあツェッペリンはギター以外も全部そうなんですけどね。で、そのことを誰よりも知ってるのがジミー御大なんだろうなと、そのすごさを本当に大事にしてる感じがしました。終始楽しそーうにしてました。ほんとありがとうございます。ドラムのミックスだけ直してくれませんか。
あと、歯がなくなったわけでもないのにたまに顔がクシャおじさんみたいになってました。そこに顔中の汗がなぜか口元にあつまり、よだれダラダラのおじいちゃんみたいでこれもまた味わい深かったです。

 
最後に、ジョン・ポール・ジョーンズ大先生。

・・・この人は、ほんとに、ミュージシャン史上もっとも過小評価されているうちのひとりだと思います。大先生については、たぶん今回のライブにあたって頑張って練習したってことではないです。誰よりもバリバリ現役。機材も今っぽくアップデートされていて、それ相応の現代的な音になってるんだけど、いやなかんじはなかったですね。よりパンチが効いた感じで、ある種ドラムがボンゾより前に出てこない分をリズム隊としてうまく補っている感じがしました。そして足でベースペダルを踏みながらのキーボード。今回のセットリストはとくに大先生がキーボードを弾く曲が多かったように思いますが、普通にベースだけ弾いてても「ほんとに3人だけでこの音??」と思うけど、キーボードになったらさらにそのアンサンブルの重厚さにポカーーンです。カシミールなんて、とりあえず10人くらいいるよね?くらいに聴こえました。そして、本当に周りのメンバーの音をよくー聴いてる・・アンサンブルにちょっとした隙間ができそうなときに、つつーっとあがってきてイイ感じのフレーズを泳がせてみたり、ほんっとに差し込みかたが上手い。
あと、今回はより彼の音が聞き取りやすいのでよくわかるんですが、「有能な裏方感」なイメージありますけど、実はつねに結っっ構攻撃的なフレーズを弾いてるっていうか。攻め続けてます。

で、大変感動したのであらためていろいろ動画とか調べてみたんですけど、こんな動画が。

まさかの、大先生本人によるツェッペリンのフレーズ解説動画!w こんなのあるんだ・・・・
「Whole Lotta loveのリフは実はDとEは弦2本で鳴らしてるんだよね・・・」とか、マニア垂涎のタネ明かしがあったりと大サービス、なんですけど、それは置いといて

 

 

音が超でかい。

 

 

あきらかに、ベースをアンプに繋がずに生音で弾いてるんだけど、ベベンベンベン、めっちゃ音でかい・・・そして再現フレーズがやたら速い。こういうエネルギーで弾いてたのか・・・・・いっつもなんか穏やかな顔してるし、力んでる感じはまったくないのでむしろすごい優しく弾くタイプかと思ったけど、大勘違いでした。
まあそうだよな・・あの暴れん坊3人をまとめるって考えたらアンプをデカくしたとかそういうパワーで足りるわけないよな・・・と、今更納得。すごい!最高!

ということで、改めてLed Zeppelinというバンドのすごさを、自分が物心ついてからリアルタイムで感じられた今回のDVD、良かった!!映画館で観たかったというかライブほんとに行きたかった!!!!!!

ジョン・ボーナムの不在も、実の息子がそれになりきろうと全身全霊を尽くしてもやっぱり違うという意味でその存在が浮き彫りになったし、とはいえジェイソンは十分頑張ってくれたと思うし。
あと、ライブで演奏するのが今回初めてという曲もあり、それも大変良かったです。
なので、おたくファンのお布施として買って同窓会モノとして1回観るだけでおしまい、というものにはなってないと思います。ほんとに、全員が本気でツェッペリンを「あのレベルで」やるぞ!感。本人でさえ、そこまで本気ださないとツェッペリンにはなれないのかと。いやいいもの観た。DVDだけど。

でもねえ、ツェッペリンって、デビュー当時にその時代のいろんな音楽界の記録=ほとんどぜんぶビートルズが作った=をいろいろと破ってるバンドなんですよね。要は「いいバンド」なだけじゃなくて、ちゃんとっていうかめっちゃくちゃ人気あったってことでしょ?でも、改めて思うのは、こんなに独特のというか、異質な音がよくもまあそんなに一般にウケたなあ、って思います。

 

しかし、本気すぎてでかい業務用ヘッドフォンを群馬行きの東武線で装着し、泣きながら爆音でツェッペリンを聴く30男・・・不審すぎますね。すいませんでした。

って、こんなクソ長いエントリー誰もここまで読んでないですよね。すいませんでした。

 

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