バルセロナ その2 ガウディについて

 

バルセロナ。最近のパターンどおり、宿はまず3泊で予約していました。

 

しかし、すぐ延長。もう3泊追加です。というのも、最初の3日はほぼすべてガウディ関係で使い切るなこりゃ、とすぐにわかったから。

 

 

ガウディ・・・・・

 

 

 

 

 

 

 

ものすごかった

 

 

 

 

 

 

 

 

ブログなので、「何も言えねえ・・・・」ってわけにもいかない、でもちょっと自分の残念なボキャブラリーでは形容しがたい衝撃を受けました。建築家でもオタクでもない自分がここまで感動するとはまったく思っていませんでした。

 

見学したのは

 

1. バトリョ邸

DSC03343

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

2. グエル公園

DSC03592

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

3. サグラダ ファミリア(サクラダ? アルファベットではSagradaって書いてありました)

DSC03711

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

4. カサ ミラ

DSC03822

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

5. グエル邸

DSC03915

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

です。

 

最初にバトリョ邸を見たのは自分にとってはかなり正解でした。ここは入場料が高いですがその分オーディオガイドが勝手についてくるため、ガウディのことに全然詳しくなかったとしてもかなりの情報が仕入れられるし、その後のガウディの他の作品をどういうふうに見るかというヒントとしてかなり有用でした。

 

さて、で何が自分にとってすごかったのかというと・・・

 

 

 

んーーーー、ひとつには、肌触り。です。

 

 

 

今回付け焼き刃で学んだガウディ作品の特徴は、

 

「機能性や合理性をとことん追求することと、自然や宗教をモチーフにした美術的表現の追求を、ものすごいレベルで両立しちゃってる。」

 

ということでございます。

つまり一見、

 

「とっても独創的で楽しそう!きれい~かわいい~!(女)」

 

みたいな造形も、同時に

 

「うお!何これ持ちやすい!しかも便利!(男)」

 

といった驚きを与えてくれる、っていう感じです。そしてガウディの機能性というのには、人間工学の考えがどかーーんと組み込まれているため、すべてのもののフィット感が最高。

そのため、そのパターンが分かってからは「おっ」と目を引くものはもちろん、それ以外のものも含めてとにかく触りまくりました。そこは触る部分じゃないでしょ、っていうような手すりでもなんでもないような部分もです。

 

すべて、本当に気持ちがいい。

 

そして、一見「さすがにこの部分は装飾でしょ~~」というパーツも、装飾としての役割をきっちり果たしつつ、やっぱり人間工学も担当してる・・・

 

たとえば、このグエル公園の有名なベンチ。

 

これね

これね

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

まず公園なので、タイル含めすべて焼き物でできています。雨対策。

そして、雨対策で座面がちょっと傾いており、水は奥に流れます。その水は、数十センチ間隔で開いている穴から、外側へ。その先はベンチ外側のフチが雨樋になっています。

 

外側。フチが雨どい

外側。フチが雨どい

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

座ってみると、即座に少なくとも2通りの座り方があることがわかります。

 

背もたれが上下に分かれているというか・・下のほうにジャマそうな帯状の盛り上がりがありますよね。

 

一般的にいう「正しい座り方」をこのベンチですると、この下の出っ張りが腰のあたりをスッと支えてくれます。そして、座面の一番奥に並んでいるある肉まんのような出っ張り、ここが深く座る時のお尻の限界ラインを示しているようです。あれっ?というくらいキレイな姿勢でラクにすわれます。

 

もう一つの座り方は、もっとダラっとした感じで。浅く腰掛けてそのまんま「あ~疲れた。」と背もたれにべたっと寄りかかります。

この時は、いい姿勢で座っていた時腰を支えていたでっぱりがぎりぎり背中に触れないようになり、まったく邪魔になっていません。

 

きれいにフィット

きれいにフィット。パンツは青。こちらはリラックス型でしょうか

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

この人はわりとちゃんと座ってる型かな

この人はわりとちゃんと座ってる型かな

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

背もたれは波形になってますが、ここは大変腕がが置きやすいです。ナナメに座って記念撮影をする女性が海外では日本よりさらに多いですが、みんな気がついてるかな・・・いつもよりそのポーズが格段に取りやすいことを。

 

山の上の公園なので、みんなこの有名な見た目のベンチと目下に広がるバルセロナの街とを一緒にした記念撮影か、とりあえず登ってつかれたわね・・・というリアル休憩かのどちらかのみなさんがほとんど。狂ったようにベンチだけのアップで写真を撮りまくっていた自分は周りからかなり浮いていました。

 

「人間工学に基づいたデザインです!」と謳うモノって、なんだかそれを正義のように振りかざして、その結果それを「言い訳」にしたような、結果的にはとりあえず「なんかヘン」というカタチ、デザインのものが多いような気がするんですけど・・ ここのベンチはどこからどう見ても「楽しそうな公園の楽しそうなベンチ」。ちゃんと。それでいてあの座ったときの「!」という気持ちよさ。

 

しかも、ガウディ先生の人間工学は、多くのものが3ウェイバッグじゃないですけど、あるひとつの触り方だけを意識するのではなく、何通りもの触り方が自然にできるようにつくられてます。

なので、

「とりあえずグリップの型してるからここが持つ所ですね、はい」

というのは少なく、

「わかんないけど触ってみたら気持ちいー持ちやすーい!あれ?反対の手でも気持ちいいー」

となるものが多いです。

なので、「グリップおばけ」みたいなことにはなっていません。

 

それどころか、動物の骨みたいに見えたり、植物みたいに見えたり・・・・と文句なく美しい。

ドアの引き手。3通りくらいに持てます これ欲しい。

ドアの引き手。かなりちっちゃいのですが、3通りくらいに持てます これ欲しい。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

椅子。1400ユーロだから18.6万円か・・・

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

で、そのような実際に人間工学的なアプローチがあったほうがいい部分はそのような感動があるんですけども、そうではない部分、たとえば天井とか、煙突とか、あとは触る事はあるとはいえチカラはかけないであろう柱とか、そういう部分の線・面も「あれ絶対触ったら気持ちいい!!」というとっころばっかりなんですよ。

 

バトリョ邸の中の吹き抜け

バトリョ邸の中の吹き抜け

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

素人のなかの素人の、勝手な思い込みとしては、ガウディ先生は絶対にそういう手触りをすべてに想定して、また可能な限り実際の手触りを考え抜いた末にモノを作ってる。ということにしました。

 

そのあと見に行ったサグラダ ファミリアは教会なので、他の建物や家具のように、使い勝手に関する部分というのはそもそもの建物の要求としてグっと少なくなってきますが、それでもやっぱりこの「手触り感」をめちゃくちゃ感じました。

 

いや、外部以上に内部の迫力はものすごいものがありました。ナウシカの腐海の森の下から見上げた眺めのような、または小エビが飲み込まれたクジラかなにかのカラダの中のような・・・

 

うわあ・・・としか言いようがない

うわあ・・・としか言いようがない にしても、Web用に写真を粗くするとやっぱりダメですねえ

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

で、見ているほうとしては「参りました!」なわけですが、決して建物のほうからは「どうだコノヤロー、参ったか!」という声が聞こえてこない。結局こちらからマイッタするんですけどね。

なんでしょうか、やっぱり教会でもすべての造形は自然のモチーフと繋がっているからなのか、または細部にいたるまでの「肌触りの良さ」が伝わって来るからなのか、その両方なのか・・

 

他にある世界のりっぱな教会というのは、もちろん素晴らしいですが、もうちょっと「ひんやりと荘厳」としている印象のところが個人的には多かったんですけど・・しかもそれらは内装のほとんどは木で。サグラダさんはほぼ石。白っぽい石だからなんでしょうかねえ。そしてさらに光の取り込み方が大胆で、ステンドグラスも大きいから、明るい上に壁も白っぽいうえに暖色のガラス光もあり、さらに言えばみんな白っぽい同じ色と見せかけて大柱のいくつかにはほんのりいろんな色がついていて・・・

 

やはり、最終的にはすごくやわらかい、肌触りなんですよ。

 

外観はけっこうゴツいですけど、それでもあのトンガってるとこ、自分が巨人だったらすんごい持ちやすそうだし。

 

 

そういう肌触り(言い過ぎ)がとにかくどの作品を見ても必ず感じられるんですよね。で、それに自分でも触れると、なんかこう、「あ、ガウディさんもこうやって触ってきっとOK出してたんだろうな。」と、図面もひけなければ構造計算もできない自分ですら、彼の目線を少し感じられるような気がして、ひとりタイムマシン状態に浸る事ができます。

 

建物って、どうしてもその性質上、つまり大きくて、人を中に入れて働かせたり生活させたりするものを、今では紙やパソコンでじゃーーっと線を引いていくところから作って行く訳なので、ちょっとした神様目線になるんじゃいかな?と思うんですよ。知らないけど。

 

特に「圧倒的に直線」とか「でかい丸」とか、「どうだーーー人間どもーーー!」とでも言いますか・・絶対やりたくなりますよね。建築界的に話題の建物って、必ずそういう感じするじゃないですか。あとは「業務用」だったり、「専門的」だったりで素人にはよくわからない部分とか・・。ヘタしたら全体的によくわからない感が全面に出てたりするものが少なくないわけです。です?言いきり過ぎとは思います。もちろん、そういう直線とかがかっこいいなあおい!って言う場合も多々あるわけですけど。

 

でもどうもガウディ先生のモノは、そういう感じがないんですよねえ。そういう巨人の目のスケールではなく、あくまでも実物大のスケールでコツコツと詰み上がっていったような。それでいて、ボトムアップというよりは、最初から究極の形が何なのか分かっていたかのようなバランス。ガウディという人の全身のなかに建物の全体像からすべてのディテールから何から何まで収まっていて、どこにも外部委託してない感じ。だから、どこを見てもなんとなく等身大で理解できる、感じられるんじゃないかなと思います。

 

だからこそ、目に映るもの手で触れるものすべてが本当に濃密(音響とかも計算されてるし・・)。それを、あのスケールで描き出してしまおうというんだからサグラダ ファミリアは真にとてつもないものなのね・・と思います。

 

でも、建物ほとんどの部分を見て聴いて触って感動できるバトリョ邸が、個人的には断然おすすめですし、前述のとおり予備知識のない人にとってのスタート地点としても最適なんじゃないかと思います。

 

ひとりの人間が考えに考えに考え抜いて試行錯誤したらこんなモノができてしまうのか。で、一度そういうものができると、これだけ時代を超えてまでその感触が伝わってしまうのかーーーー。

 

みんなで作る良さ、もあります(ガウディの建物だって建設自体はものすごいチームワークだし。あと部分部分のアイデアについては何パターンかを考えて施主に選ばせたりしていたそう)けど、独りの人間が練り上げきったものって、独特の美しさと温度がありますよねえ。

 

バトリョ邸を見学しおえてバルセロナいちの大通りを歩きながら、自分の脳と全内蔵が沸騰するような・・いい歳こいて叫びたいようなそんな感じでしたよ。

 

これを見に、というか体験しに来られただけでもバルセロナは来たかいがありました。

 

ありがとうございました。粗いうえに順番がぐちゃぐちゃで申し訳ないですが、写真ちょっと貼ります。

検索していただければきれいな写真はいくらでもあるので・・すいません。

DSC03886 DSC03900 DSC03654 DSC03660 DSC03787 DSC03879 DSC03650 DSC03557 DSC03576 DSC03582 DSC03614 DSC03771 DSC03759 DSC03712 DSC03708 DSC03507

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です

次のHTML タグと属性が使えます: <a href="" title=""> <abbr title=""> <acronym title=""> <b> <blockquote cite=""> <cite> <code> <del datetime=""> <em> <i> <q cite=""> <strike> <strong>